2024年05月09日

DX人材とは?求められる適性やポジション、人材確保の手段を解説

DX人材

社内のDX化を進めるためには、さまざまなスキルを持ち合わせたDX人材が必要です。ただし、どのような人物がDX人材として適切なのか、また、DX人材をどうやって確保したらいいかわからない経営者様も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、DXに対応する人材に必要な適性やポジション、DX人材を確保する手段をわかりやすく解説していきます。

DX人材とは?

ミーティングする様子

DX人材とは、DX(デジタルトランスフォーメーション)がスムーズに進むために必要な人材のことです。デジタルトランスフォーメーションとは、デジタル技術を活用して新たなビジネスモデルの創出や業務フローの改善を行ったり、古い技術で構成されているシステムからの脱却、および企業風土の変化を実現させたりすることを表します。

目まぐるしく変化する社会の中で他社より抜き出ていくためには、DX人材を活用したDX推進が欠かせないのです。

DXに対応する人材に必要な適性

DXに対応する人材には、主に以下の適性が必要であるとされています。

・いざというときの自身の突破力
どんなときでも諦めず、問題点を突破するために指揮をとる責任感の強い姿勢

・失敗したときの姿勢・思考
失敗を恐れず、失敗をしてもそれを糧に進んでいく前向きな姿勢

・モチベーション・意味づけする力
課題に対して積極的に向き合うだけでなく、自分の言葉や考えを他者にはっきり伝える姿勢

・不確実な未来への創造力
目指すべき未来に向かって自ら課題を設定し、新しい分野にも積極的に取り組む姿勢

・社外や異種の巻き込み力
対立する人や社外の人を排除せず、多種多様な考えを受け入れる姿勢

・臨機応援・柔軟な対応力
計画通りに進まないときでも、目標達成に向けて周りの状況に合わせた最適な対応をとる姿勢

DX人材を確保する際は、上記6つの適性をもとに最適な人材を見つけ出しましょう。

DX人材に適切なポジションと求められるスキル

SKILL

DX人材に適切とされるポジションは、以下の7つです。

 

<DX人材に適切とされるポジション>

  •  プロダクトマネージャー
  •  ビジネスデザイナー
  •  データサイエンティスト
  •  テックリード(エンジニアリングマネージャー/アーキテクト)
  •  エンジニア/プログラマ
  •  UI/UXデザイナー
  •  先端技術エンジニア

 

それぞれどのようなポジションなのか、各職種の解説と共に、必要とされるスキルをご紹介します。

プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーとは、ビジネスの目標を特定し、目標達成に向けてチームをまとめるポジションです。DXの推進が目標であれば、プロダクトマネージャーは、デジタルビジネスやDXの推進を主導するリーダー的存在といえます。

  • 必要なスキル
    高い行動力、変化に対する柔軟な姿勢

ビジネスデザイナー

ビジネスデザイナーとは、アイデアをビジネスとして成立させるための仕組みを構築するポジションです。DXの推進を成立させる場合、どのような計画のもとで進めていけば目標を達成できるかを考えます。

  • 必要なスキル
    チャレンジ精神、デジタルビジネスとDXに対する豊富な知識

データサイエンティスト

データサイエンティストとは、大量のデータを解析し、その結果を活用するポジションです。DXの推進に当てはめると、デジタルビジネスやDCに関する社内データを解析・分析し、活用方法を考える業務を行います。

  • 必要なスキル
    状況判断能力、正確性

テックリード(エンジニアリングマネージャー/アーキテクト)

テックリードはエンジニアリングマネージャーやアーキテクトとも呼ばれる職種で、エンジニアチームのリーダーとなるポジションです。DX推進を目標とする場合、デジタルビジネスやDXに関するシステムの設計から実装までのすべてに対応します。

  • 必要なスキル
    デジタルビジネスやDXに関する豊富な知識

エンジニア/プログラマ

エンジニアはシステムの開発において設計から運用まで一貫して担うポジション、プログラマはコーディング作業および修正作業を担うポジションです。DX人材に当てはめると、デジタルシステムの実装やインフラ構築などを担当します。

  • 必要なスキル
    デジタルシステムに関する豊富な知識、対応力

UI/UXデザイナー

UI/UXデザイナーとは、ユーザーにとって使い心地のいいシステムやデザインを作り、ユーザー体験を設計するポジションです。顧客向けアプリやWebサイトを作成する際、DXやデジタルビジネスに関するシステムのユーザー向けデザインを担当します。

  • 必要なスキル
    第三者目線で物事を捉える感性、想像を実現させるデザイン力

先端技術エンジニア

先端技術エンジニアとは、ディープラーニングやAIなどのデジタル技術を扱うポジションです。DXの推進に最先端のデジタル技術は欠かせません。そのため、DXの推進を図るためには、DX人材として先端技術エンジニアの獲得が強く求められます。

  • 必要なスキル
    最先端のデジタル技術に関する知識や操作力

DX人材の不足を解消する方法

握手をする様子

IPA(情報処理推進機構)が令和元年に発表した「デジタル・トランスフォーメーション推進人材の
機能と役割のあり方に関する調査」の資料によると、先ほど「DX人材に適切とされるポジション」で解説したDX人材は、いずれも60~70%の企業が不足していると回答しました。そのため、昨今の日本企業では、DX人材不足の解消が早急に求められています。

DX人材不足を解消する方法としては、以下3つの方法が効果的です。

 

<DX人材不足を解消する方法>

  •  中途採用
  •  既存社員の育成
  •  外部サービスの活用

 

どのような方法なのか、ひとつずつ解説していきましょう。

中途採用

即戦力が必要な場合は、経験豊富な社員を中途採用することがおすすめです。中途採用でDX人材を確保できれば、スキル次第ですぐに重要ポストを任せることも可能ですし、社員を育成するコストも節約できます。

ただし、DX人材を中途採用で確保するのであれば、人事側も、どのようにしてDX人材に必要な適性の持ち合わせを見極めるか、あらかじめ決めておかなければなりません。また、DX人材が多くの企業で不足している今、応募者に貴社を選んでもらえるよう自社の魅力をアピールする努力も必要です。

既存社員の育成

DX人材には、人々をまとめる能力や外部と円滑な連携を図るコミュニケーション能力など、さまざまなスキルが必要ですが、自社のビジネスをよく把握しているかも重要なポイントです。そこを考えたとき、既存社員であれば誰よりも自社のビジネスを把握しているので、育成コストはかかるものの、育て上げることができれば、強力なDX人材となり得ます。

既存社員の育成は、下記手順で行うと効率的です。

 

  1.  社外講師などを招き、講座でDXに必要な知識やスキルを学ぶ
  2.  DXについて学んだ知識やスキルを実践で活かす

 

外部サービスの活用

中途採用や既存社員の育成が不可能な場合は、外部サービスを活用し、DXに関するスキルの高い人材を確保するのもおすすめです。

外部サービスを活用する場合、各スキルを持ち合わせたスペシャリストを即座に起用できるうえ、必要な期間に必要な人材を確保できるため、コスパよくDXの推進を進められます。

DX推進は日々求められるスキルが変化する可能性もあるので、必要に応じて必要な人材をすばやく確保できる点でも外部サービスの活用はおすすめです。

まとめ

DX人材は、DXをスムーズに進めるために必要なスキルを持ち合わせた人材です。競合他社の一歩先を行くためには、DX人材の確保が絶対といえます。

ただし、DX人材は多くの企業が確保できていない状況なので、社内のDX化が進んでいない場合は、まず人材を確保するところからスタートしましょう。

株式会社Office Followでは、中小企業の経営者様向けに、人材育成研修や、経営者様向けのセミナ-などを実施しております。DX人材は、既存社員の育成で確保することも可能です。人材確保にお悩みの経営者様は、ぜひお気軽にご相談ください。