日常の労務管理（就業規則）の運用サポートとは？
就業規則というと難しく感じるかもしれませんが、簡単に説明すると労働者に対する給与や労働時間、職場内のルールをまとめた規則のことです。常時10人以上の従業員を雇用している場合、企業に就業規則の作成が義務付けられています。しかし、就業規則は一度作成すれば終わりというものではありません。そこで今回は就業規則が必要な理由、メリットや見直しのポイントを詳しくご紹介します。
1.就業規則とは
就業規則とは、従業員の給料や労働時間や条件、職場内の規律を企業ごとにまとめた書面のことです。雇用側の企業と、雇用側の従業員の双方が守るべきルールについて記載されています。就業規則を定めることで、企業、従業員それぞれにメリットが生まれトラブルも回避できます。
2.就業規則を作成するメリット
就業規則を作成することは、企業側だけでなく従業員側にもメリットがあります。そのため、就業規則の作成が義務付けられていない企業であっても、就業規則の作成はおすすめです。就業規則を作成することで企業側、従業員側には、それぞれどのようなメリットがあるのでしょうか。
2-1.会社の秩序を保てる
就業規則では、従業員の雇用条件や給料のこと以外にも会社のルールを記載できます。会社の規則が分かりやすく明確に提示してあれば会社の秩序を保てるでしょう。また、きちんとした会社の規則があることで従業員も安心して働けます。
2-2.トラブルを回避できる
就業規則を作成することは、「転ばぬ先の杖」とも言われています。就業規則は、従業員だけではなく会社を守る役割も担っています。たとえば、遅刻や無断欠勤を繰り返す従業員がいても、就業規則に明確な処分に関するルールが記載されていないと企業側は処分できません。多くの労使トラブルの原因は就業規則の不備によるものです。思わぬトラブルを未然に防ぐためにも、就業規則に明確なルールを定めておきましょう。
2-3.会社の利益を守れる
年功序列や終身雇用制が崩れつつある現代では、昔に比べ従業員の独立や転職のリスクが高くなっています。その際、会社で得た顧客情報などが漏洩する可能性は否定できません。そこで、あらかじめ就業規則に「退職後の情報の持ち出し禁止」や「機密情報の社外への持ち出しを禁止」など定めておけば、トラブルが起きても会社を守れます。また、最近では従業員の精神面の問題も増えていますので、就業規則に休職規定を定めておくと適切な対応ができるでしょう。
2-4.企業としての責任を果たせる
企業は、さまざまなトラブルに対して法律上の措置を取ることが求められます。分かりやすい例で、セクシャルハラスメントが挙げられます。近年、セクシャルハラスメントの問題が大きく取り上げられることが多くなっているでしょう。企業もセクシャルハラスメントを防止するためにも当然、法律上の措置を取るように義務付けられているのです。
- セクシャルハラスメントは許さない旨を執務心得として定める
- 執務心得に反した従業員は懲戒の対象とする など具体的に就業規則を定めましょう。
3.就業規則の活用方法
就業規則を活用する際、気を付けなければいけないのが「適用範囲を定める」ことです。企業ごとに定めた社員の区分「社員・準社員・パート・アルバイト・契約社員」を区分し、活用する就業規則をどの社員にまで適用するかが重要となってきます。社員にのみ適用される就業規則は、トラブルの原因になりますので、それぞれ社員の区分ごとに就業規を作成する必要があります。
また、会社の秩序を保つため、服装や禁止行動についても定め、会社が不利にならないよう対策をしましょう。どんなに、「解雇されても当たり前だ！」という内容でも、解雇するにはそれなりの理由が必要です。社員が安心して働ける環境作りのため、会社の為にも事前に就業規則をしっかりと定めて正しく活用しましょう。
4.就業規則の見直しや変更が必要な理由
就業規則は、一度作成してしまえば終わりというものではありません。企業の業務内容は、時代によって変化していくので、就業規則も時代とともにアップデートしていく必要があるのです。また、就業規則に関する法改正が行われた場合、法律違反になっていないかどうかの確認が必要です。
4-1.就業規則を見直すタイミング・運用サポートについて
就業規則を見直すタイミングは
- 法改正が行われた場合
- 経営環境が変わった場合
- 会社のルールが変わった場合 です。
就業規則を変更する際、従業員にとって不利になる可能性のある「不利益変更」は十分な話し合いが必要になりますので注意しましょう。
このように、就業規則の作成や変更、活用サポートまで企業の代わりに行うサービスもあります。
5.まとめ
従業員だけではなく、会社を守るためにも重要な就業規則は、一度作成して終わりではありません。その時代や業務内容の変化に応じて、就業規則も見直し・変更が必要です。
「EX人事部 」では、就業規則の作成はもちろん、その後の活用方法までサポートいたします。就業規則の作成・見直しをお考えの方は、お気軽にご相談ください。
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