2024年03月26日

タレントマネジメントとは?導入方法やメリット・デメリットを簡単に解説

タレントマネジメント

近年、日本の企業では、従業員の実力や経験、評価などを重視した人材配置を行うタレントマネジメントが注目を浴びています。ただし、タレントマネジメントという言葉はまだ日本の企業に浸透しきっていないので、初めて言葉を聞く方も多いでしょう。

そこで今回は、タレントマネジメントとは何か、導入するとどんなメリットやデメリットがあるのかなどを解説します。最後に導入方法もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

タレントマネジメントとは?簡単に意味を解説

タレントマネジメントとは、経営目標を最短距離で達成するために、従業員(タレント)の能力や保有資格などをもとに人材配置を行う戦略人事です。

日本企業は年功序列制度が根強く、従業員が会社に合わせて働くことが当たり前とされていました。しかし、昨今では個人の能力に沿った適切な人材配置こそが、経営目標の最短達成につながるという流れに変わってきています。

そのため、これからは会社に従業員が合わせるのではなく、従業員の能力を最大に引き出せる人材配置こそが会社に求められる重要事項なのです。

タレントマネジメントの導入により得られる4つのメリット

字ごとでハイタッチする様子

タレントマネジメントを導入すると、以下4つのメリットが得られます。

 

<タレントマネジメントの導入による4つのメリット>

  •  人材を適切な場所に配置できる
  •  育成コストを削減できる
  •  経営目標を最短距離で達成できる
  •  離職率の低下

 

それぞれ解説していきましょう。

人材を適切な場所に配置できる

タレントマネジメントを導入すると、従業員の得意とする作業や保有資格などを会社側がデータ化できるので、個人の能力を十分に発揮できる部署へ人材を配置できます。人材配置を適切に行うことで、プロジェクトもスピーディーに進めることが可能です。

育成コストを削減できる

タレントマネジメントを導入すると各部署へ適切な人材を配置できるため、人材育成のコストを大幅に削減できます。

プロジェクト進行に対して必要なスキルを持ち合わせていない従業員を配置した場合、まずは基礎知識を教えるところからはじまるので、プロジェクトがスタートするまで時間がかかります。しかし、タレントマネジメントを導入すれば、もともと各業務を得意とする人材が配置されるため、最初から従業員全員でプロジェクト成功に向けて動き出すことが可能です。

経営目標を最短距離で達成できる

タレントマネジメントを導入すると、適切な人材配置により育成コストも削減され、プロジェクト開始からチーム全員が目標達成に向けて一斉スタートを切るので、経営目標も最短距離で達成できます。

経営目標の早期達成は会社の業績アップに欠かせない項目なので、より会社を発展させていくためにもタレントマネジメントの導入は効果的です。

離職率の低下

タレントマネジメントを導入すると、従業員は自分の能力を思う存分発揮できるだけでなく、その能力が認めら得る機会にも多く遭遇します。すると、従業員は仕事に対してやりがいを感じるようになるので、長く同じ会社に勤めるようになるのです。

また、タレントマネジメントを導入すると従業員の仕事内容が可視化されるため、上司は従業員に対して適正な評価を下しやすくなります。勤続年数ではなく、仕事の頑張りに見合った報酬をもらえるようになれば従業員のモチベーションも上がるので、この点も離職率に低下につながります。

タレントマネジメントを導入する際の注意点

パソコンを覗き込む2人

タレントマネジメントを導入する際は、以下の2点に注意をしましょう。

 

<タレントマネジメントを導入する際の注意点2つ>

  •  組織全体から理解を得られないと効果が出ない
  •  データ管理が追いつかない可能性あり

 

ひとつずつ解説していきます。

組織全体から理解を得られないと効果が出ない

日本企業の多くには、年功序列制度が深く根付いています。そのため、勤続年数が長ければ上のポストを狙えると思っている人も少なくありません。

しかし、タレントマネジメントでは勤続年数だけではなく、個人の評価や保有資格、実力などで評価されるので、場合によっては年功序列が崩れる可能性もあります。そのため、タレントマネジメントを導入するのであれば、勤続年数だけではなく実力も大きく評価される点を組織全体に理解してもらうことが大切です。

データ管理が追いつかない可能性あり

タレントマネジメントが導入されると、全社員のデータをもとに人員配置を検討します。しかし、従業員が多い企業は登録データも膨大な数になるため、データの管理方法によっては全員のデータを管理しきれない可能性があります。

データ管理が追いつかないと、適材適所に人員を配置できず、従業員が新たなスキルを獲得しても活かしきれない場合があるので、タレントマネジメントを導入する際は、データの管理方法も重要な課題です。

タレントマネジメントの導入方法

ステップ

タレントマネジメントを導入したいと思っても、実際に何から手をつけたらいいのかわからない企業も多いでしょう。そこで、タレントマネジメントの導入を検討している場合は、下記の手順で取り入れてみてください。

 

<タレントマネジメントの導入方法>

  1.  経営目標を明確にする
  2.  従業員(タレント)のデータを可視化する
  3.  課題を明確にし、従業員(タレント)を適切な場所へ配置する
  4.  定期的に現状を確認し、必要であれば修正を行う

 

それぞれ何をしたらいいのか、解説していきましょう。

①経営目標を明確にする

まずは経営目標を明確にし、何を目標にこれから動いていくべきなのかをはっきりさせましょう。経営目標がはっきりすると、このあとのフローでタレントマネジメントを活かすべき部署が明確になります。

②従業員(タレント)のデータを可視化する

従業員のデータを細かく可視化し、得意な業務、保有資格、これまで参加したプロジェクトと評価、目標などを一目でわかるようにまとめます。

従業員のデータが可視化されると、各プロジェクトや部署にどの人材を配置すべきかすぐにわかりますし、キャリアアップを目指したい社員には、早くから経営の中枢に配置して経験を積ませることも可能です。ただし、従業員の情報は日々変わっていきますので、定期的に更新できる体制を整えておきましょう。

③課題を明確にし、従業員(タレント)を適切な場所へ配置する

経営目標と従業員データの可視化が終了したら、まずは目標達成に足りない課題を洗い出します。

もし、今いる従業員だけで目標達成が難しい場合は、新たに人材を確保するか、最適な人材を育成する作業が必要です。また、数年後にトップの人材が尽きる可能性がある場合は、トップになりうる人材を育成できるように人材配置を考える必要があります。

タレントマネジメントは、経営目標を最短距離で達成するための戦略人事です。そのため、目標達成に足りない部分が発覚した場合は、そこを補えるような人材配置を考えましょう。

④定期的に現状を確認し、必要であれば修正を行う

タレントマネジメントは、人材を適材適所に配置し直しただけでは終了しません。データ上では完璧だと思った配置でも、実情は異なる場合があります。また、従業員の評価や得意業務、保有資格などは日々変化するので、定期的に現状を確認し、必要であれば人員を配置し直す対応も必要です。

まとめ

タレントマネジメントは、経営目標を最短距離で達成するために効果的な戦略人事です。適切な場所に適切な人材を配置できれば、業務も効率化され会社の発展につながります。タレントマネジメント未導入の場合は、ぜひ導入を検討してみてください。

株式会社Office Followでは経営者様のお悩みに対し、さまざまなご相談を承っております。タレントマネジメントの導入についてもご相談を承っておりますので、気になる方はお気軽にお電話またはホームページからご連絡ください。