2023年11月27日

デジタル経営とは?実現のメリット・注意点と実現に向けた取り組みについて解説

デジタル経営

企業を取り巻く状況が急激に変化していくなか、デジタル技術を導入し社内で連携して企業経営をおこなうデジタル経営の必要性が増しています。デジタル技術は一部の業務を効率的に進めるためのツールであるだけでなく、企業の経営を左右する重要な仕組みなのです。

この記事では、デジタル経営とは何か、メリットや注意点、デジタル経営の実現に向けた取り組みについて解説します。

デジタル経営とは?

デジタル経営とは、全社的にデジタル技術を取り入れることで社内システムやデータを部署間で連携させて経営をおこなうことを指しています。

単に一部の業務でITツールを導入するだけにとどまらず、デジタル技術により経営戦略やビジネスのあり方を変えていくのがデジタル経営です。デジタル経営が実現すれば、業務効率や生産性の向上、新規ビジネスの創出、感染症対策や災害などのリスクへの対策につながります。

企業を取り巻く状況は大きく変化し、デジタル技術なしでは企業としての競争力を高めることは難しくなっています。予測できない環境の変化やリスクに対応するためにも、デジタル経営の重要性が高まっているのです。

デジタル経営をおこなうメリット

パソコンを指さして作業する様子

デジタル経営をおこなうメリットについて見ていきましょう。

業務効率が改善し生産性が向上する

デジタル経営を取り入れることで、業務効率の改善や生産性の向上といったメリットが得られます。

たとえば、勤怠管理システムを導入することで、社員管理の業務効率が改善します。さらに、給与計算システムと連動させれば、給与計算の業務効率の改善ができますし、人事評価システムなど他のシステムとの連携も可能です。総務、経理担当などの業務に余裕ができれば、その分の人員を社内のコア業務に回すことで生産性の向上も期待できるでしょう。

新規ビジネスを創出できる

デジタル経営によって、新規ビジネスを創出できる可能性もあります。

ECサイトを立ち上げてオンライン販売をおこなう、ビッグデータ分析で新たなニーズを開拓するなど、デジタル技術により実現できることは幅広いです。デジタル技術は進化し続け、AIやビッグデータ、IoT、クラウド技術などを活用しやすくなりました。身近で使いやすくなったデジタル技術をフルに活用することで、今までにない新しいビジネスを創出することが可能です。

BCP(事業継続計画)対策になる

BCP対策とは、感染症によるリスクや災害リスクなどの緊急時の被害を最小限に抑え、事業を継続するための対策をまとめた計画のことです。

デジタル経営を実現できれば、社内の重要なデータをバックアップできる、社員がリモートワークできる環境が整うなど、リスク対策につながります。災害やウィルスの流行などの緊急事態が起きても、企業の資産を守り、事業を継続させやすくなるのです。日頃からデジタル経営を導入しておけば、いざというときに企業や従業員を守れるでしょう。

デジタル経営をおこなう際の注意点

同じパソコンを見るビジネスマン

デジタル経営をおこなう際には、注意すべき点もあります。

会社全体としての取り組みが必要

デジタル経営は、一部の部署や業務で導入しても高い効果を得られません。とくに、新たなビジネスを創出するなら、会社全体で取り組まなければ意味がないでしょう。

たとえば、ビッグデータ分析やAIの技術を活かせば、顧客データや販売履歴、アンケート結果などのデータを分析して効率良く新商品を開発できます。その際には、販売部門、ヘルプデスク部門、開発部門などが連携しなければ、必要なデータを統合し分析できません。

全社的にデジタル経営を進めるためには、経営者が積極的に取り組み社内全体で情報共有を進めることが重要です。

IT人材の雇用・育成が必要

デジタル経営を推進するためには、優秀なIT人材の雇用、育成が必要不可欠です。

デジタル技術導入の検討、導入の実施などをおこなう人材がいなければ、デジタル経営を進めることは難しいでしょう。また、全社的にデジタル技術を導入するためには、すべての従業員のITレベルを高めていく教育も必要です。

すぐに効果が得られるわけではない

社内にデジタル技術を導入したからといって、すぐに効果が得られるわけではありません。部分的な業務改善や生産性の向上はすぐに実現できても、得られる効果は小さいです。企業の経営方針や体制などを根本的に見直さなければ、大きな効果は得られません。

全社的にデジタル経営に取り組むことは非常に困難で、すぐに実現できるものではないでしょう。そのため、中長期的な計画をおこない、継続的にデジタル経営推進プロジェクトを進めていく必要があります。

デジタル経営実現に向けた取り組みとは?

パソコンと分析データ

デジタル経営の実現に向けてまずおこなうべきことは、従来のアナログな手法や古いシステム運用の刷新です。従来のやり方を続けると無駄な人件費や運用コストが発生し続けるため、効率のいい新たな技術を導入する必要があります。

AI、ビッグデータ分析、IoT、クラウド技術などを柔軟に取り入れ、一部の業務改善にとどまらず企業全体でデジタル技術を推進することが求められています。

まとめ

この記事では、デジタル経営とは何か、メリットや注意点、デジタル経営の実現に向けた取り組みについて解説しました。デジタル経営を推進することで、業務効率の改善や生産性の向上、新たなビジネスの創出など、多くのメリットを得られることがわかっていただけたと思います。

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